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2012年11月23日

香港柔術ライフスタイル8:「2012バンコクオープン・タイランド編」前編

現在香港にて活動中のブラジリアン柔術黒帯にして香港柔術代表の荒牧誠氏より、最新の香港での柔術事情レポートが届きました。

「香港柔術ライフスタイル8」はこちら

どうもこんにちは。
香港柔術の荒牧誠です。
先日、3人の生徒と共に、2012年10月27日・28日にタイのバンコクで開催された、2012年バンコクオープンに参加してまいりました。
その時の模様を御報告したいと思います。

それでは、香港柔術ライフスタイル8:「2012バンコクオープン・タイランド編」前編です


まずこの大会は、前年までは、タイランドBJJ連盟の主催という名目で、タイランド国際選手権として開催されておりました。

今年からは、バンコクBJJアカデミー主催によるバンコクオープンという大会名に生まれ変わっての開催となりました。
いずれにせよ、主催者は、アジアで最も有名なBJJサイト「BJJ−ASIA」のルークです。
彼の手により、東南アジア最大規模のBJJ&グラップリングトーナメントが毎年開かれております。
私的には、今まで2008年、2010年、そして今年2012年と隔年での参加をしております。
本当は、毎回出たいくらい素晴らしい大会です。
ちなみに、今回は大会開催中、写真を撮る余裕が全くなかったため、ほぼ全ての写真をルークの許可を得て、BJJ−ASIA公式写真より拝借させて頂きました。ありがとうございます、ルークさん。


さて、試合の前日にタイランド入りしました。
バンコクは、車の渋滞が常態化しているので、エリアによっては、バイクや原付も多いいですね。


微笑みと仏教の国タイ、マクドナルドのドナルドも手を合わせております。
今回は、前年度までの会場ではなく、初めて大会に使用される会場でした。
高校の体育館に、ジョイントマットがひかれての開催です。


マットは、4面での進行でした。

表彰台、そして大きなバーナーも設置されておりました。
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入賞者のためのメダル。
今回の参加者は、約250名だったとのことです。

まず初日(BJJ)の試合の様子はこんな感じでした。
自分も試合の直前まで、レフェリーとして、お手伝いさせて頂きました。
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2012bkkopen_209ご覧のように、非常に国際色豊かな大会です。
様々な国から、試合を求めてタイにやって来られた選手も沢山おられました。
非常に熱い雰囲気で、試合は進んでいきましたね。

そして、黒帯カテゴリーの試合を解説していきたいと思います。
今回は、まず階級別は、83kg以上or以下というザックリと、2つのカテゴリーに分けられました。
83kg以上の部には、1名しか参加者がいなかったため、−83kg級のみが黒帯階級別として行われました。
当初は、香港在住のホドリゴ・カポラル(ATOS/Grips)も出場予定でしたが、彼は1週間後に、RUFF MMAという中国のMMA団体での試合が控えており、そのRUFFサイドからストップが掛ったため、急遽出場をキャンセル。
ホドリゴの同門のGripsのエリック選手、台湾BJJの小笠原さん、そして香港柔術の私、荒牧という3つ巴戦となりました。

まず黒帯ー83kg級の初戦は、エリック選手(Grips)VS小笠原選手(台湾BJJ)の一戦です。
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出だしは、両者互いに慎重に、組手を探ります。

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そこから、小笠原選手が引き込み、プレッシャーを掛けていきます。

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そして、得意のフックスィープが決まります。

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そこから、パス、マウント、バックを立て続けに奪い、大量ポイントを獲得します。
何とかエリック選手は、ディープハーフの形に持っていき、逆転を狙いますが、そこにカウンターのクルスフィックスを小笠原選手は、合わせます。
何とかその絞めを、エリック選手が防いだところで、タイムアウト。
小笠原選手のポイント勝ちでした。

続いて黒帯-83kg級の第二試合は、エリック選手と私、荒牧です。

エリック選手は、非常に下からのガードワークの強い選手なので、今回はすぐに引き込みました。


クォーターポジションを警戒するあまり、相手のバランスが崩れたのに合わせ、即座に起き上がり、開始後すぐにスィープを決めることができました。


そこから、やはりエリック選手の足が非常に効くため、ガードを崩せずにいる間に、両者スタンドの状態に戻ります。
そこで、再び引き込み直し、一気に帯取り返しを決め、サイドポジションを取ることができました。

そしてここは絶好のチャンスだとばかりに、一気にキムラロックを決めました。
今回は、非常に運が良かったですね。
実際は、どっちが勝ってもおかしくないくらい実力は拮抗していると思います。

そして、黒帯-83kg級決勝戦は、小笠原選手と自分でした。
実は、2年前のタイランドオープンで試合をしている両者なのですが、その際は運よく、ぎりぎりのレフェリー判定で、自分が勝利しておりますが、果たして今回は?

黒帯-83kg級決勝戦 小笠原誠(台湾BJJ)VS荒牧誠(香港柔術)
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試合はまず小笠原選手が引き込み、自分がパスを狙うという展開で開始しました。

小笠原選手がラペラを掴み、ハーフから起き上がるのに対し、自分はチョークのカウンター。
実は、後ほど小笠原さんと話したところ、このチョークでタップ寸前であったとのことでした。
しかし、一歩及ばず、このチョークで腕が完全にパンパンになった自分は完全に失速。笑
その後は、スィープ、パス、マウントと完全に小笠原さん劇場がスタートいたしました。

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そして、ガッチリと肩固めの体勢に、とてつもなくタップしたかったですね。


2012bkkopen_330決まらないとみるや、腕十字orバックに移行していく小笠原さん。
何とか耐え忍んでいる間に、試合終了。
小笠原さんの完勝で幕を閉じた階級別でした。

黒帯-83kg級
優勝:小笠原誠(台湾BJJ)
準優勝:荒牧誠(香港柔術)
3位:エリック(Grips)


そして、黒帯無差別級は、小笠原さん、荒牧、そしてアメリカから参戦のダン・シムラー選手の3つ巴戦となりました。
ちなみに、日本ではあまり知られていないかと思われますが、ダン・シムラー選手は、2010年、2011年とタイランドオープンに参戦し、常にホドリゴ・カポラルと1勝1敗という戦績を残している強豪選手です。
去年の同大会では、グラップリングで、元PRIDEのトップ選手であるセルゲイ・ハリトーノフに腕十字で一本勝ちをしております。

黒帯無差別級第1試合は、ダン・シムラー選手(Simmler JJ)VS荒牧誠(香港柔術)
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既に階級別決勝で、小笠原さんに負けましたし、相手が激強のダン選手ということで、逆に気負うことなく試合に望めました。

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ダン選手は、柔道でも強豪選手なので、通常なら立ち技勝負は挑まないのですが、今回は引き込むつもりはありませんでした。

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ところが予想に反して、ダン選手が直ぐに引き込んでガードを選択してきました。
どんどんパスガードのプレッシャーを掛けていきたいのですが、ダン選手のグリップ力と引き力が半端ではなく、なかなか思うように動けません。
片手の引きに対して、背筋と体重、真ん中に差し込んだベースをとるための膝、それら全てを動員して、やっと防げる状態です。

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そして、隙あらば、三角絞めとオモプラッタをバシバシ狙われます。
(ちなみに、今書きながら気付いたのですが、ダン選手はラッシュガードを着用したまま試合してますね。笑 その時は、必死でまったく気づきませんでした。)

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そこで、グリップが切れないので、相手の引きに合わせてパスガードを狙う作戦に変更しました。
スィープで足を跳ね上げられながら、同時に、何度か足を越えてニアパスの状態まで持ち込みます。

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耐え凌ぎながら、パスのアタックという展開を繰り返し、ポイント0−0、ノーアドバンテージの一進一退の状態のまま、残り時間僅かになります。
しかし、ラスト10秒過ぎたところでオモプラッタの形を作られます。。。
そこで無情にもアドバンテージがダン選手に入り、タイムアップ。

う〜ん、非常に残念でした。
負けたことは本当に悔しいですが、全部出し切りました。
本当にダン選手は強かったですね。
ちなみに、3つ巴戦なので、無差別級の2戦目は、本来なら自分と小笠原さんになるのですが、試合開始直後にぶつかった足の指が激痛過ぎて、歩けないため申し訳ないですが、欠場させて頂きました。(後日、レントゲンを撮ったら骨折しておりました。涙 ダン選手は、骨も頑丈でした。)

そして、初日の大トリの一番、黒帯無差別級の決勝戦です。
朝10時にトーナメントは開始しましたが、最後の試合は、夜の8時くらいに始まりました。ダン・シムラー選手(Simmler JJ)VS小笠原誠選手(台湾BJJ)です。2012bkkopen_15
過去にタイランド・オープンで、幾度も戦っている両者。
今までは、ダン選手が全て勝利しており、小笠原選手にとっては、分が悪い相手です。

試合は、小笠原選手の引き込みからスタート。
ダン選手は、強力なパスを仕掛けていきますが、小笠原選手は、足を効かせて凌いでいきます。
そこにダン選手が突如アンクルホールドを仕掛けていきます。かなり強烈に足首が捩じられますが、小笠原選手は、冷静に対処してエスケープします。
さらにもう一度強烈なパスガードを仕掛けられ、必死に戻すも、アドバンテージを取られます。

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しかし、小笠原選手は、一瞬の隙をついて18番のフックスィープ!!
ダン選手ギリギリで凌ぎ、ポイントを許しません。
これで、小笠原選手もアドバンテージを獲得です。

2012bkkopen_18
2012bkkopen_19フックガード、スパイダーガード、クローズガード、クォーターガード、様々なガードワークを駆使して、揺さぶっていく小笠原選手。
互いに気が抜けない攻防が続きます。

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そして、再び伝家の宝刀、フックスィープ!!
返せませんでしたが、これで再びアドバンを獲得。

残り時間僅かになり、一気に仕掛けるダン選手、しかし、そこに小笠原選手フックスィープ一閃!
しかし、ダン選手、完全に宙に浮かされながら脅威的なバランスで凌ぐ、凌ぐ。
空中で3~4秒間返すか耐えるかの攻防を繰り広げ、バランスを保ち続けます。
ちなみに、自分は、その日小笠原選手のフックスィープで豪快に、縦回転させられました。笑

そして、遂にダン選手が、豪快に背中から落ちます、しかし、と同時に身を返し、一気にパスを仕掛けます。
一瞬胸と胸が合いますが、小笠原選手即座に体を返し、抑え込みを許しません。
そして、タイムアップ。
互いに、アドバンテージが与えられ、A3ーA2のアドバンテージ差により、小笠原選手の勝利です。

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見事な動きを見せ続けた小笠原選手。
ダン選手からの初勝利を挙げると共に、黒帯無差別級優勝。
階級別と併せて2冠達成です!!
おめでとうございます。
非常に、手に汗握る素晴らしい試合でした。

ちなみに小笠原さんは、バンコクオープンの2週間前に、東京で行われたアジアンオープンでも、マスター黒帯ミドル級で優勝を果たしております。

公私共にお世話になっているだけでなく、本当に素晴らしい選手なので、小笠原さんの活躍は非常に嬉しかったですね。


黒帯無差別級:
優勝:小笠原誠(台湾BJJ)
準優勝:ダン・シムラー(Simmler JJ)
3位:荒牧誠(香港柔術)

長くなりましたので、今日はこの辺で。
後編に続きます。

荒牧 誠 ARAMAKI,MAKOTO
HKJJ香港柔術 Hong Kong Jiu-Jitsu
HP: http://www.hkjj.com.hk


過去の「香港柔術ライフスタイル」はこちら

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女子ブラジリアン柔術世界王者ルアナ・アズギエルセミナーIN香港

「香港柔術ライフスタイル6  2011 UNITED JIU-JITSU OF ASIA CUP」 後編

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